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DATE: CATEGORY:オルタナティブ通信
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ヘンリー・キッシンジャー坊や
 世界最大の核兵器原料企業であり、核兵器により人類を絶滅の危機に陥れてきたアライド・ケミカル社は、ノーベル「平和」賞を受賞した、アルバート・ゴアの企業である。この企業は、同時に、世界最大の精肉企業IBP(アイオワ・ビーフ・パッカーズ)を経営している。またヨーロッパ最大手の食品流通企業、カベナム食品をも経営している。

 核兵器産業は、食品産業である。

 エクソン・モービル、シェブロン等を経営する世界の石油王ロックフェラーは、その原油、天然ガス等を使い、穀物生産のための化学肥料を生産し、同時に、世界の穀物流通の50%を単独で支配するカーギル社を経営している。石油の利権を巡り、世界中で戦争、紛争が引き起こされている。

 石油企業は、穀物=食品産業である。

 現在、米国のドル紙幣を凌駕し、世界最強の通貨となりつつあるユーロを創立し、ユーロ通貨基金を運営している銀行クレディ・アグリコルは、文字通り農業金融であり、ヨーロッパ食品産業の母体である。

 ヨーロッパの銀行=金融と世界最強の通貨制度は、食品産業を母体として形成されてきた。

 こうして食品産業の足元には、軍事、金融、通貨等の深い闇が眠っている。

 英国の食品最大手グランド・メトロポリタン社の名前は、余り知られていない。マクドナルドに次ぐ世界第2位のハンバーガー・チェーン店バーガーキングの経営企業と言えば、思い出す人も居るかもしれない。あるいは、アイスクリームのハーゲンダッツの経営企業と言った方が分かりやすいかも知れない。

 このグランド・メトロポリタン社は、元々ヨーロッパ屈指の名門ホテルの経営企業であり、ホテル用の高級アイスクリームを一般に市販し始め、世界に販売網を拡げて行ったのが、ハーゲンダッツであった。

 グランド・メトロポリタン社の経営する名門ホテル、インターコンチネンタルには、必ずカジノ等のギャンブル施設が付随して来た。このホテルの足元には、ヨーロッパのカジノ施設を経営するマフィア組織の霧が漂っている。

 マフィアと言えば、ギャンブル、麻薬、酒の密売、売春等を業として来た歴史を持つが、マフィア史の視点から見なくとも、ヨーロッパの食品産業は、奇妙な歴史を持っている。

 ロシア(旧ソ連時代は、ウクライナ等の穀物地帯を含む)の穀物を、伝統的に最も買い付け輸入して来たのが英国であり、その消費はウィスキー等の形で行われて来た。

 グランド・メトロポリタンは、ウィスキー好きには周知の銘柄J&Bを製造すると同時に、有名なウォッカの銘柄スミルノフをロシアから輸入販売して来た。こうして、ロシアからの安価な輸入穀物、食品に依存する事は、ヨーロッパ食品業界の伝統的なビジネス・スタイルでもあった。ロシアを安価な穀物=原料供給基地として支配下に置き、成長して来たのが、ヨーロッパ食品業界であったとも言える。

 グランド・メトロポリタン社の経営するインターコンチネンタル・ホテルは、このロシアからの安価な穀物、資源をヨーロッパ各国に運搬する、ヨーロッパ横断鉄道=インターコンチネンタル・エキスプレスの、主要駅に付随した宿泊ホテルとして発祥した。有名な英国ウィスキーJ&Bとロシアの名門ウォッカ・スミルノフが、同一企業から販売されて来た背景には、ロシアから英国までを結ぶ食品輸送ルート、インターコンチネンタル・エキスプレスの歴史があった。

 しかし、1930年代、ソ連(ロシア)にスターリンが現れ、西欧・米国と激しく対立し、鎖国体制を取ると、インターコンチネンタル・エキスプレスのビジネスは崩壊する。

 インターコンチネンタル・エキスプレスは、大きな野望を持っていた。ロシア・東欧の鉄道網をさらに拡充し、その地域の食糧、資源を押さえ、供給基地を鉄壁にする事。

 また、1930年代、ロシアの東側=中国側から攻め込んで来る日本軍の満州鉄道とインターコンチネンタル・エキスプレスを連結し、中国=ロシア=ヨーロッパを鉄道で統一し、ユーラシア全域の食糧、資源を、インターコンチネンタル・エキスプレスで流通させる事であった。ブッシュ大統領一族の銀行リーマン・ブラザースは、その目的を持って、日本に対し、日清戦争、日露戦争、その後の中国侵略、満州建国資金を提供し続けていた(満州に関してはブッシュ一族のシティバンクが中心となる)。

 このユーラシア鉄道計画は、30年代、スターリンの取った鎖国体制で挫折し、インターコンチネンタル・エキスプレスは、ロシアへの「深い恨み」と共に米国に企業亡命し、名前をアメリカン・エキスプレスと改名する。ヘンリー・キッシンジャーの企業、アメックスである。アメリカに移住不可能なインターコンチネンタル・ホテルという建築物だけがヨーロッパに残り、91年のソ連崩壊まで、欧州各地で伏兵として息を潜める事になる。

 西側からソ連崩壊を待機した伏兵、キッシンジャーのインターコンチネンタル・グループ。アイスクリーム、ハーゲンダッツの背景には、それがあった。

 東側からは、別の勢力がソ連崩壊を待機していた。

 第二次世界大戦後、共産主義化した中国でも、一見、ブッシュ一族は利権を失う。しかし、戦中、日本軍を中国大陸から追い出すために戦い、勝利し、政権を奪取した中国共産党の戦闘能力は、日本軍を敵とした米国=OSS(後のCIA)により訓練されたものであった。中国共産党の中に残ったこのCIA人脈が、東側から、91年のソ連崩壊を待つ。

 71年以降、ソ連は深刻な食糧不足に陥る。米国カーギル社、また、ドレフュス、コンチネンタル・グレイン社と言ったヨーロッパの穀物商社が、ソ連への穀物輸出を独占する。ドレフュスはイスラエル系企業。また当時、世界の穀物市場の25%を独占していた最強の穀物商社コンチネンタル・グレインは、イスラエルのスパイ組織モサドを創立した、アイゼンベルグ一族の殺人請負企業「殺人株式会社」から資金提供を受けていた。

 ロックフェラー=イスラエル企業が、ソ連の食糧=生命線を握ったのである。ソ連崩壊は、ここから始まる。イスラエル在住のロシアン・マフィアの歴史は、こうして穀物商社により始まる。

 71年を前後して、こうして西側から穀物商社によるソ連崩壊の前奏曲が始まると、東側からは、キッシンジャーが中国入りし、中国共産党内部のCIA人脈を駆使し、やがて米中国交回復を手に入れ、キッシンジャーは米中経済評議会の会長に就任する。中国の市場開放経済路線が始まる。

 ソ連を崩壊に導く生命線=食糧を握った、ロックフェラーのカーギルは、金融部門としては、ロックフェラーの部下ブッシュ一族のリーマン・ブラザース等により代表されていた。穀物商社コンチネンタル・グレイン社は、アイゼンベルグ一族のイスラエル系銀行ランベール等に代表されていた。ランベールとリーマンは、共同で世界最大のメディア企業AOL・タイム・ワーナー・ランベールを経営していた。このリーマン銀行の親会社が、アメリカン・エキスプレス=インターコンチネンタル・エキスプレスであった。

 スターリンの出現によって、インターコンチネンタル・グループが失ったソ連。中国共産党によってインターコンチネンタル・グループが失った中国。この2つが再び、キッシンジャー=アメックスの手によって、「取り戻されようとしている」。

 同じグランド・メトロポリタン社のマークの付いた英国ウィスキーJ&Bと、ロシアの名門ウォッカ・スミルノフを手にする時、そこには、100年以上を費やした、グランド・メトロポリタン=インターコンチネンタル・グループによるユーラシア統一のすさまじい執念と、ヘンリー・キッシンジャーの顔が浮かんで来る。

 現在、ロシア国内で唯一、どこでも使えるクレジット・カードがアメックスであり、ロシア経済の隅々までインターコンチネンタル・グループが入り込んでいる事を、これは示している。

 一方、ロックフェラーの自宅を訪ねると、給仕としてお茶を運び、ロックフェラーが口にした葉巻に素早く火を付け、時々、「坊や、早く、お菓子を運んで来なさい」とロックフェラーに怒鳴り付けられている、ヘンリー・キッシンジャーの姿を見る事が出来る。キッシンジャーを、お茶を運ぶ給仕として、召使いとして「鼻であしらっている」事を客に対して示すために、権力者ロックフェラーは、しばしば、こういう事をする。キッシンジャーは、従順にニコニコ微笑みながら、いそいそとお茶を入れ、ロックフェラーの葉巻に火を付けている。
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テーマ : 政治・経済・時事問題 - ジャンル : 政治・経済

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