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DATE: CATEGORY:植草一秀の『知られざる真実』


合理性と正当性を備える鳩山政権の郵政改革案
3月24日、鳩山政権で郵政改革を担当する亀井静香金融相などが中心となって取りまとめた郵政事業見直し策が公表された。


小泉政治礼賛報道を展開してきた小泉新報とも呼ぶべき日本経済新聞は早速、「選挙にらみ ゆがむ郵政」の見出しをつけて政府案に対する誹謗中傷を開始した。


社会の木鐸であるべき新聞が政治的偏向をあまりに強めれば一般市民が購読から遠ざかることは当然である。政権交代とともに下野したと公言する産経新聞ともども、新聞各社の経営状況は極端に悪化している。


小泉政権が提示した郵政民営化法案は2005年8月に参議院で否決された。小泉元首相は両院協議会を開くこともせずに、法案を可決した衆議院を解散して郵政民営化を強行した。


メディアが翼賛報道に徹した2005年総選挙では、民主党が的確な政策対案を示すことができなかったことも影響して自民党が圧勝した。


小泉元首相は郵政民営化に反対の自民党議員を自民党から追放し、その全員に刺客を放って国会から抹殺しようとした。


副幹事長を更迭するどころの話ではなかった。党執行部の統率を維持するために党運営に反旗を翻す副幹事長を更迭するのは、組織の論理として正常なものである。


偏向日本経済新聞記者出身の田勢康弘氏は、「解任は最悪の選択」と民主党の細野豪志氏に噛みつくが、田勢氏が小泉独裁政治に噛みついた話を寡聞にして聞いたことがない。


党執行部に反旗を翻す副幹事長を更迭することに目くじらを立てるほど、百家争鳴を尊重するはずの日本経済新聞は、小泉純一郎氏と昵懇(じっこん)の杉田亮毅氏が社長に就任すると、前任社長の鶴田卓彦元社長を追放し、イエスマンばかりの体制を敷いたまま、現在に至るのではないか。


百家争鳴の執行部を尊重するはずの日本経済新聞が、小泉純一郎氏の史上空前の独裁政治を批判しないのでは、中立公正を尊ぶ市民は日本経済新聞の読者をやめることになるだろう。


小泉元首相が郵政民営化に執着した理由は三つだと言われている。第一に個人的な怨恨。小泉氏が衆議院議員に初めて立候補したとき、小泉氏は郵政の応援を得ることができず落選した。この個人的怨恨=ルサンチマンが郵政民営化の原点であると指摘されている。


第二は、小泉氏が純然たる大蔵族議員であっとことと深く関わっている。郵政民営化は銀行業界の悲願であった。大蔵族議員は銀行業界の利益拡大のために行動する。小泉改革のひとつの住宅金融公庫廃止も、住宅ローンビジネスを拡大したいとの銀行業界の利益拡大のために実施された施策である。


第三は、米国が郵政民営化を強く要請したことだ。米国の狙いは二つあった。ひとつは郵政資金350兆円の支配権を確保すること。簡保資金が米国保険商品に流出することも目的のひとつにされた。


いま一つの狙いは日本郵政が保有する巨大不動産を収奪することだった。かんぽの宿疑惑は、そのミニチュア版である。時価1000億円の不動産資産が危うく100億円で払い下げられるところだった。


小泉政権は25万の郵政職員が公務員でいる必要はない。政府部門内に滞留する郵政マネーを民間に放出し、日本経済を活性化させるために民営化が必要だと説いた。民営化してもサービスの低下はないと断言していた。


ところが、2007年10月に民営化が実現したのち、これらの公約は守られたのか。


25万人の職員はこれまでも税金で賃金が支払われていたわけではなかった。労働者の名称が変わっただけである。むしろ深刻な問題は、郵政事業に従事する労働者が正規労働者から非正規労働者に転落させられ、過酷な労働条件を押し付けられていったことである。


小泉政権の市場原理主義が問題とされる最大の理由は、労働者に対するセーフティネットを用意せずに労働市場の規制緩和を急激に進行させたことである。


世界の大競争が激化するなか、企業は人件費負担を1円でも少なくしたいと考えている。労働市場の規制を撤廃すれば、賃金は下がり、労働者の身分は不安定化する。資本への利益供与に突進し、生活者=消費者=労働者の生活の安定を切り捨てたのが小泉郵政改革であった。


郵政民営化で郵政資金は民間に還流すると喧伝(けんでん)されたが、現実にはそのような変化は皆無だった。民間に資金需要がないのだから、郵政を民営化したところで資金が民間に向うはずもないのだ。


財政赤字が巨大化している現状では、安定的な国債購入者として郵政資金を活用することが国民的な要請に適っていると考えるべきだ。


日本の地域生活にとって、全国に張り巡らされた特定郵便局ネットワークはかけがえのない公共財だった。一人で出歩くことのできない中山間地に居住する高齢者にとって、郵政事業が提供する各種サービスは、一種のライフラインを形成していたと言ってよい。


小泉郵政改革は、地方の郵便局ネットワークを維持するための基金を用意したが、地域の特定郵便局ネットワークを維持する義務を日本郵政に課さなかった。収益性の悪い地方局が切り捨てられることは時間の問題だった。


郵政事業を効率化すべきことに反対する者はいない。重要なことは、郵政事業の効率化を実現すると同時に、郵政事業が提供してきたかけがえのないサービスを存続させること、日本郵政の雇用形態を今後の日本企業のモデルケースになるように誘導することである。






小泉竹中郵政改革は正義の面を被った背徳の政策だった。日本国民の利益ではなく、米国資本、一部インサイダーの利益が追求されたものだった。


最重要の問題は、以下に示す4分社化における人員と資産配分にある。


      人員(万人)   不動産(億円)
日本郵政   0.36     2250
郵便事業  10.01    14030
郵便局   12.07    10020
ゆうちょ   1.16     1200
かんぽ生命  0.54      900


問題点を以下に三点に分けて整理する。


第一は、ゆうちょ銀行とかんぽ生命には人員をほとんど配分せず、350兆円の資金を丸裸にして全株式の売却を計画したことだ。


 日本郵政資金350兆円をそっくり外資に提供することが目論まれていたのだと考えられる。


 第二は、郵政を3分社化とせずに4分社化としたことだ。郵便事業会社と郵便局会社への人員と資産の配分に着目する必要がある。


郵便事業会社には郵便事業遂行に必要不可欠な不動産と人員が配分されたのだと思われる。郵便事業は中長期的に赤字化が見込まれる分野である。


ゆうちょ銀行とかんぽ生命の全株式を売却したあと、持ち株会社である日本郵政株式のうち3分の2が売却されることになっていた。


この株式を売却した後で、不採算部門である郵政事業会社を国営に戻すことが目論まれていたのではないかと思われる。郵政事業会社を取り除いた日本郵政は純然たる不動産会社になる。日本有数の不動産企業になる。


12万人の郵便局会社職員を正規社員から非正規社員に切り替えてゆく。人員を最小にし、賃金を大きく切り込めば、日本郵政の収益力は飛躍的に高まる。


安い価格で株式を取得した投資家は、企業収益急増を受けての株価急騰で巨大な暴利を得ることになる。こうしたプロセスによる外国資本への巨大な利益供与が計画されていたのだと思われる。


第三は、こうした過程で日本郵政の経営が特定の資本によって支配される状況が強化されたことだ。


日本郵政は三井住友グループの影響力を著しく強めた。三井住友の裏側には米国政権と直結するゴールドマン・サックスが存在した。2002年12月11日に竹中平蔵氏、西川善文氏、ゴールドマン・サックス証券CEOヘンリー・ポールソン、同COOジョン・セイン氏による密会があった。


この密会を契機に、三井住友のゴールドマン系列入りと竹中氏と西川氏の蜜月が始まった。郵政民営化はすぐれて私的な利害と密着した営利行動だったのだ。


この三つの重大な問題を是正することが、郵政改革に求められる第一の要請である。鳩山政権の郵政改革が歪んでいるのではない。小泉竹中郵政民営化が著しく歪んでいたのである。


鳩山政権が提示した郵政改革案は、


①日本郵政の公共的役割=ユニバーサル・サービスの重要性を重んじる


②国民共有の資産である日本郵政の外国資本や特定資本による収奪を回避する。


③日本郵政に労働力を提供する国民の労働者としての権利を尊重する。


ことに力点が置かれたものになっている。


ゆうちょ銀行およびかんぽ生命の預け入れ限度額引き上げと消費税免除はユニバーサル・サービスを維持するためのコストを捻出する方策であり、一定の合理性を備えていると言えるだろう。


最終的に鳩山政権がどのような案を決定するのかに関して、政権内部で建設的な論議があっても不自然ではない。政権としての提案を決定するにあたっては、上記の諸点を十分に踏まえた論議が求められる。


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テーマ : 政治・経済・社会問題なんでも - ジャンル : 政治・経済

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