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DATE: CATEGORY:植草一秀の『知られざる真実』

陸山会事件核心裏金受領に関する新重大事実無視




昨日の高裁判決の時点から丸一日、体調を崩した。原因不明の体調悪化である。高裁判決との因果関係は不明。


東京高裁は不正で不当な判決を示した。


一審判決を支持して控訴を棄却した。


石川知裕議員は直ちに最高裁に上告した。


改めて日本の裁判制度の歪みが露わになった。


三審制度と言いながら、審理を三度尽くすわけではない。


高裁では、事案の真相を明らかにすることを目指して審理を尽くす場合と、三審というアリバイを作るためだけに、単なる消化試合として日程を組み入れる場合とに分かれる。


まともな裁判を行う比率は1割にも満たないだろう。


そして、最高裁では、憲法違反などだけが審理の対象になるから、特殊な場合を除いて、最高裁が審理を行うことはない。


一審がでたらめ判決を示しても、これが正される可能性は極めて低い。


まして、政治的な事案で「人物破壊工作」の対象となっている場合など、担当判事を決定する段階で、権力のコントロールの利く人物を充当すれば、裁判を行う前から結果をコントロールすることができる。


残念ながらこれが日本の裁判の実態である。



小沢一郎氏の元秘書3名の裁判における最大の焦点は、水谷建設からの裏金受領疑惑である。


これが、検察が標的とした「実質的な犯罪」である。


2009年3月3日の大久保隆規氏不当逮捕、2010年1月15日の石川知裕氏ら3名の不当逮捕は、いずれも根拠のない不当逮捕であり、見込み捜査に基く別件逮捕であった。


小沢一郎氏資金管理団体による収賄や裏金受領などの実質的犯罪を摘発するために、まさに別件逮捕を行ったものである。


二つの逮捕事案そのものは、およそ刑事事案とはかけ離れた、犯罪とは到底言えないものであった。


違法な見込み捜査、別件逮捕が実行されたのである。


検察当局は、この別件逮捕を突破口にして、違法な強制捜査を繰り返した。


基本的人権を侵害する違法捜査が大々的に繰り広げられたのである。


これらの違法捜査を正当化し、元秘書3名に対する違法捜査を正当化するには、どうしても、実質的な犯罪の発掘が必要であった。


ところが、実質的犯罪はついに発掘できなかった。


しかし、そうなると、今度は窮地に追い込まれるのは検察の側である。


一連の刑事事案全体が、巨大な政治謀略事案であることが明白になる。


小沢一郎氏を攻撃するはずの刑事事案が逆に検察の存立を危ういものにする危険が生まれたのである。


そこで打たれた方策が、根拠のない裏金受領事案をでっち上げて、これを演出することであった。



検察サイドが、この裏金受領を立証できるのであれば、この事案を刑事事件として立件しているはずである。そもそも、この種の実質的犯罪を立件するために着手した刑事事案であるなら、その本丸を摘発しないことはあり得ないからだ。


ところが、検察はこの裏金受領を立件できなかった。


裏金受領を立証することが不可能だったからだ。


したがって、この裏金受領事案は立件の対象から除外された。


しかし、そうなると、一連の刑事事案全体が単なる政治謀略ということになってしまうために、元秘書3名の公判において、裏金受領を示唆する演出を施したのである。


とは言え、この裏金受領の事実認定は不可能であった。


水谷建設元社長の川村尚氏は2004年10月15日に、全日空ホテルで石川知裕氏に現金5000万円を渡したと証言したが、川村氏の運転手がこの時点で全日空ホテルに川村社長を送ったことを否定したのである。



元秘書3名の裁判においては、この裏金受領が決定的な意味を有する。裏金だからこそ、その存在を隠す必要が生まれる。


裏金であるからこそ、その裏金の存在を隠すために、虚偽の収支報告書を作成する動機が生まれる。


逆に、裏金受領が否定されれば、小沢氏が提供した4億円を隠す必要もなくなってしまうのだ。


小沢氏は法廷で、現金4億円の淵源について、詳細かつ説得力のある説明をしている。遺産相続などにより、十分な現金蓄積が存在したのである。


裏金受領は一連の刑事事案の肝となる部分であり、これを事実認定できない限り、刑事事案そのものが根底から崩壊してしまう。


これは、検察の存在そのものを脅かす大失態になる。


そうでなくても、検察は捜査報告書を捏造して、無実の小沢一郎氏を起訴に持ち込むための犯罪行為に手を染めたことが発覚している。


検察の存在そのものが否定されかねない情勢にある。


このことから、まったく立証されていない裏金受領を東京地裁の登石郁朗判事が事実認定し、今回の高裁判決では、飯田喜信判事が事実認定したのである。


「裁判所の犯罪」と呼ぶしかない、不正で不当な判断である。



しかしながら、これが日本の現実である。


裏金受領については、検察が立件できないと判断した事案である。


その事案を、検察が法廷で、信憑性のない水谷建設元社長に証言させたこと自体、極めて不誠実な対応である。


控訴審において、石川知裕氏の弁護人である安田好弘氏は、新たに重大な新事実を提示した。


それは、水谷建設元会長の水谷功氏と同元社長の川村尚氏の新たな供述証言である。


水谷建設元会長の水谷会長は、


「10月15日に鹿島建設支店に向かう前日、川村社長から『すでに裏金を渡した』と聞かされた」


と述べた。


また、川村元社長は、10月15日に水谷会長と行動を共にしたことを認めるとともに、


「今も現金を渡した相手の顔を思い出せない」、


「検事に『(裏金の授受は)15日じゃなきゃ、ダメだ』と念を押された」


と供述しているとの新事実が明らかにされたのである。



検察は川村元社長が10月15日、単独で鹿島建設東北支社を訪問し、その後に東京に戻り、全日空ホテルに立ち寄り、石川知裕氏に5000万円の現金を手渡したとしている。


しかし、新たな供述証言によれば、川村氏は10月15日に水谷会長と行動を共にしており、その時点で、すでに5000万円は渡したと供述していたのである。


川村氏は5000万円を渡した相手の顔を覚えていないと供述しているのだ。



これはひとつの推論であるが、水谷会長から川村社長に現金が渡されたのは事実だが、川村社長が第三者にこの現金を渡したのかどうかは判明していない。


川村氏が水谷元会長から渡された現金を自らの懐に入れてしまった可能性を否定できないのである。


いずれにしても重要なことは、10月15日に石川知裕氏が全日空ホテルで、川村元社長から5000万円を受領したとの説は完全に否定されているのだ。


この裏金受領を事実認定できなければ、この刑事事案全体が崩壊する。


決定的に大きな意味を持つのがこの裏金受領疑惑なのだ。





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