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DATE: CATEGORY:オルタナティブ通信

米国次期政権の世界戦略
 書籍紹介: ズビグニュー・ブレジンスキー「ブッシュが壊したアメリカ」徳間書店


 暴力団員には、2つのパターンがある。Aは、被害者を怒鳴りつけ罵倒し、徹底的に脅迫し、被害者を震え上がらせる。被害者が震え上がったところで、Bが登場する。Bは言う。

 「まあまあ、そんなに怒鳴って脅しちゃ、ダメだよ。(被害者に向かってAを指して)いや、こいつはね、怒ると人殺しも平気でやっちゃうんだよ・・・あんた、本気で、こいつを怒らせちゃったな・・・まあ、あんたも、ここで殴られたり殺されたりしたら、家族も居るんだろうし、元も子も無いじゃない・・・どう?・・・この辺で、穏便に話し合って示談にしちゃ・・・?」

 こうしてBは、被害者から金を巻き上げる手段に出る。怒鳴りつけ強硬に出るA、優しく話し合いと「和解」=示談を持ちかけるB。AとBは、1つのコンビとなって被害者から金を巻き上げ、被害者の心を金を出す方向へと、自由に上手に操り誘導して行く。

 これが暴力団の手口である。

 ブッシュの共和党政権は、イラクに戦争を仕掛け、イランを脅迫し、世界中を暴力で支配しようとした。暴力団Aである。次に、暴力団Bが現れ、世界全体に話し合いと「和解」、協調を求める。次期アメリカ民主党政権である。


 誰でも、自分が子供の頃の小学校の教室を思い出して見ると、腕力が強く、何でも力づくで解決しようとする子供が居た。その子供Aは、力でクラスを支配しようとし、一定の成功は収める。皆、暴力には弱い。しかし、必ずへそ曲がりの子供が居て、絶対にAの命令には従わない子供も出てくる。米国にとってのイラク、イランが、これである。時にはAに匹敵する位、腕力の強い子供も出てくる。ロシア、中国である。暴力での支配は、なかなかウマクいかない。

 ところが、暴力を使わずにクラスを支配し、リーダーになる子供Bも居る。ケンカを始める子供が居ると、間に入り、ケンカを止めさせ、仲裁し、説得し、仲直りさせてしまう。ケンカを止めさせ平和をもたらしたので、Bの評価はクラスの中で高くなる。こうした仲裁を続ける内に、Bは皆に一目置かれ、何が正義で悪かを決める権威になり、Bの存在そのものが「法律」になる。Bに逆らうとクラスで孤立するため、Bがケンカの仲裁に入ると、Bの言う事を皆、聞かない訳にはいかなくなる。Bの「暗黙の強制力」に、皆、従う事と引き換えにクラスに平和が出現する。Bは「暴力ではなく、話し合いで決めよう」と主張するが、Bの判断に逆らうとクラスで孤立するという、権威力を「暴力として」Bは暗黙に行使している。

 そして、Bがクラス全員40人を支配し命令する事は物理的にも難しく、余りに露骨にクラス全体を支配すると、必ず反逆心を持つ人間が出てくる。その人間に説得されて、クラス全員がBに逆らい出すと、大変な事になる。そこでBは、クラスを3つの班に分ける。このX、Y、Z、3つの班には、出来るだけ仲の悪い同士、例えばXにはY、Zのメンバーと仲の悪い人間達を集める。 XYZにはそれぞれリーダーを置き、リーダーが各グループを支配する。Bは、その3人のリーダーを支配する。直接表には出ない事でBの支配は「隠然」としたものになり、反感を買う危険が低くなる。グループXYZは仲が悪く、年中ケンカをする。その仲裁をBが行う事で、クラスに平和を生み出すにはBの存在が不可欠になる。利害対立する者同士にグループを作らせ、組織対立を「生み出した」のはBであるが、グループ同士、13人vs13人の大乱闘を回避するにはBの存在は不可欠になる。XグループがYグループに追い詰められると、BはYグループを説得し、Xを助けてやる。これでXのBへの信頼は絶大になり、Bは年中、Xに食事をオゴッテもらい、腕時計や万年筆のプレゼントをもらうようになる。Bは、YがXグループとケンカし、Bの仲裁のチャンスを作り、XのBへの信頼を高めてさせてくれた「ヤラセ」のお礼として腕時計をYグループに与える。XYのケンカは、Bの「ヤラセ」であった。

 こうして「バランス・オブ・パワー」が出来上がり、そのバランス創出役=バランサーとしてBの地位は「確固たるもの」になる。XYZの対立を巧みに作り出し、支配する。古代ローマ帝国以来の、権力支配のための帝王学=「分断して統治せよ」である。

 このXYZの3グループが、EU(アフリカを含む)、南北アメリカ、アジアである。将来アフリカは、第4番目の独自グル-プを形成する可能性もある。

 この「バランス・オブ・パワー」のバランサーが、冒頭の暴力団Bの戦略である。「言う事を聞かないと、暴力団Aにバトンタッチする」と脅迫を加えながら、XYZのグループ編成を行い、そのバランサーとして「分断統治」制度を形成する戦略である。

 これが、ロックフェラーの次の世界帝国・形成の戦略である。

 ブッシュから米国次期政権への政権交代は、暴力団Aから暴力団Bへの政権交代である。話し合いと協調による、世界帝国の基盤である世界統一市場の形成である(世界統一市場を目指すWTOの正体については、拙稿「WTOの起源」を参照)。

 次の米国政権下では、中国と台湾、南北朝鮮、中東等、世界中で「話し合いによる協調」路線が出現する。XYZのグループを形成し、アジアはアジアで「グループ」化する必要があるためである。決して話し合いによる真の平和が訪れ、真の民主主義が実現する訳ではない。アジア内部での「協調」は、アジア対ヨーロッパ等といった、より広い地域同士の間での激しい戦争・紛争への「準備」である。次の時代は、世界が3つに分断された上での「世界大戦」への準備の時代である。第一次世界大戦と第二次世界大戦の谷間に国連が作られ、「話し合いによる協調」の時代が訪れ、日本は大正デモクラシーの平和で華やかな時代を迎えた。しかし、経済の実態は、世界恐慌へと向かい崩壊し始めていた。現在のサブプライムローン問題のように。

 本書には、ロックフェラーの世界帝国形成への、上記の戦略が如実に記載されている。原書のタイトルは「2度目のチャンス」、つまり、ブッシュが暴力で世界支配を試みた後に、2度目の「バランス・オブ・パワー」による世界帝国形成を実験する、という意味である。暴力団AからBへのバトンタッチという意味である。

 著者は、ロックフェラーの世界帝国形成に強硬に反対する勢力が出てきた場合には世界規模で軍事クーデターを起こす強硬手段を取ると主張し、そのクーデター計画を策定・準備しているロックフェラーの弟子ブレンジンスキーである。暴力団AがBの仮面を被り、「話し合いの時代です」と本書では語っている。

 ここに、米国次期政権下では、中国・台湾、南北朝鮮の緊張が緩和し、世界に平和が訪れると主張する「評論家」達の無能が浮かび上がる。大正デモクラシーで「民主主義と平和の到来」に浮かれ騒いだ者達は、10年後には世界恐慌を見、ヒトラーがユダヤ人大量虐殺を始めるのを見る事になり、世界大戦の戦場に自分が銃を持って立っているのを「発見」する事になった。

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