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あのソロスも中露の接近を懸念、日本などが軍事的に対抗しようとすると世界
大戦に発 展と発言

2015.06.02 櫻井

http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/

ウクライナで軍事的な緊張を高めている勢力を率いているひとり、投機家の
ジョー ジ・ソロスは東アジアの軍事的な緊張が高まっていると懸念している。
中国と日本のような「アメリカの同盟国」が軍事衝突すれば世 界大戦に発展す
る可能性があるということだ。アメリカの好戦派に使われている安倍晋三のよう
な人物の火遊びが取り返しのつかない事態を招きか ねない状況だと見ているの
かもしれない。

それほどソロスが中国の動きに注目している理由は、ロシアとの関係が強化され
ているため。アメリカ支配層としては、中国とロシアを分断し、 個別に倒し、
略奪していく予定だったはずだが、ネオコン/シオニストの強引で暴力的な戦術
がアメリカの支配層を窮地に陥れている。

狂犬を装い、脅せば何でも思い通りになると思っているらしいネオコン/シオニ
ストのような人びとは中東/北アフリカや中国でアル・カイダ系 の武装集団、
ウクライナではネオ・ナチを使って体制転覆プロジェクトを展開してきた。チェ
チェンやジョージアのあたりはアル・カイダ系集団とネオ・ナチの 結合地点で
あ る。

こうしたネオコンの暴力的なプランはロシアを怒らせただけでなく、中国人のア
メリカ幻想を壊し、中露接近を招いた。この2カ国は経済面だけ でなく、最近
は軍事面でも強く結びつき、先月には地中海で合同軍事演習を実施している。日
本海でも両国は演習を計画しているようだ。エネルギーの供給でロ シアとEUと
の関係が深まれば、アメリカの支配体制は崩壊の危機に直面する。ウクライナの
クーデターやマケドニアへの攻撃には「アメリカ帝国」の存亡がか かっている。

ソロスは中国の通貨、元をIMFのSDRの通貨バスケットに加えることを提案、その
替わり「法の支配」、つまりアメリカ式のインチキルール に従わせるべ きだと
している。通貨バスケットの件は以前から言われていることで、これまで実現し
ていないことが不自然。そうした提案は目新しい物ではな く、そうした段 階は
過ぎ去っている。

いわゆる冷戦の時代、アメリカの敵はソ連だった。1991年にソ連が消滅すると中
国脅威論が叫ばれるようになるが、その発信源は国防総省の シンクタンク、
ONA(ネット評価室)のアンドリュー・マーシャル室長。今年1月、室長を退いた
ときは92歳だった。

中曽根康弘は首相に就任した直後、1983年1月にアメリカを訪問した際にワシン
トン・ポスト紙のインタビューを受け、日本を「不沈空母」 (正確には 「大き
な航空母艦」だったらしいが、本質的な差はない)と位置づけ、対馬、津軽、宗
谷の三海峡を封鎖してソ連の艦隊を封じ込める意思を示して いるが、この とき
のターゲットはソ連だった。現在は中国に重心が移動している。ウラジミル・
プーチンのような人物がロシアに登場、再独立するとは思ってい なかったこと
もあるだろう。

マーシャルの描いた戦略に基づいて1992 年にDPGの草案が作成さ れ、その草案
に基づいて2000年にはネオコン系シンクタンクのPNACが『米国防の再構築』を発
表した。執筆者はステファン・カムボーンや ロバート・ ケーガン(ビクトリ
ア・ヌランド国務次官補の夫)などのネオコンが名を連ねているが、その中心は
下院軍事委員会の元スタッフだったトーマス・ ドネリー。 2002年からロッキー
ド・マーチンの副社長を務めている。その『米国防の再構築』では東アジア重視
が謳われ、オスプレイの導入が推奨されて いた。

バラク・オバマ大統領を動かしている人物、あるいは勢力は中国に対する姿勢を
軍事的な方向へ変化させている。その象徴がアシュトン・カー ター国防長官。
今年2月にチャック・ヘーゲルから引き継いだのだが、この新長官は2006年に
ハーバード大学で朝鮮空爆を主張した人物。ロシアが強固な関係 を結んでし
まった中国を、これまでの遣り方で属国化することは難しいとアメリカの支配層
は考え、恫喝と対決へ方針を切り替えたと見る人は少なくない。

現在、アメリカは基軸通貨を発行する権利を「生命維持装置」として利用、何と
か生きながらえている。ドルを発行して物を買い、支払ったドル を投資/投機
という形で回収するという仕組みで、一種のマルチ商法。

 日本と同様、中国は低コストで生産、輸出で儲けてきたのだが、「公共投資」
という形ではなく、真の意味で国内市場を育てるということになる と、アメリ
カ にとっては良くない事態。アメリカ市場が必要なくなればドルも必要でなく
なり、アメリカは物を買うことも難しくなる。当然、中国とロシアとの 取り引
きでド ルは使われない。

ドルが基軸通貨でなくなると、ドルを発行して商品を買うという手品を使えなく
なり、すでに物を作る能力をなくしているアメリカは悲惨なこと になる。そう
した事態を避けるため、軍事的に中国を制圧して市場を支配、ライバル企業を
乗っ取ろうとし、それができなければ有り余る核兵器を使って強請る しかな
い。最 善の方法はアメリカが「唯一の超大国」という幻影を捨て、世界の一員
として生きていくことなのだが、自分たちが描いた「予定」から抜け出そう と
する気配は 見えない。




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