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DATE: CATEGORY:植草一秀の『知られざる真実』


「辺野古に基地を造らせない」公約実現への真剣味




沖縄県名護市の辺野古海岸では日本政府による米軍基地建設が着々と進められている。


沖縄県知事に選出された翁長雄志氏は、


「辺野古に基地を造らせない」


ことを公約に掲げたが、いまのところ、この公約は実現していない。


昨年9月10日に、安倍晋三政権の官房長官である菅義偉氏は記者会見で次のように述べた。


「最大の関心は沖縄県が(辺野古沿岸部の)埋め立てを承認するかどうかだった。知事が承認し粛々と工事しており、もう過去の問題だ。争点にはならない」


「過去18年間で、県知事も市長も移設賛成の方がいた。そうした経緯の中で、仲井真知事が埋め立て承認を決定した。そのことで一つの区切りがついている」


これは、昨年11月に沖縄県知事選が実施されることに関連して菅義偉氏が述べたものである。


前沖縄県知事の仲井真弘多氏が2013年12月に、辺野古海岸の埋め立て申請を承認した。


この「埋め立て承認」が、米軍基地建設の最大の焦点であり、沖縄県知事が埋め立て申請を承認したことで、辺野古米軍基地建設問題は「過去の問題」になったとの認識を示したものである。

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したがって、新知事が


「辺野古に基地を造らせない」


ことを実現するには、この「埋め立て申請承認」に対して、適正な措置を講じることが必要不可欠である。


「埋め立て承認」を「撤回」ないし「取り消し」しない限り、辺野古米軍基地建設阻止は前に進まない。


沖縄県知事選に際して、


「辺野古に基地を造らせない」


ことを公約に掲げる候補者は、仲井真知事による埋め立て承認を、


「撤回」ないし「取り消す」


ことを、公約として明示する必要があった。


しかし、翁長雄志氏は、埋め立て承認の撤回ないし取り消しを公約として掲げることを、頑なに拒絶した。


知事選出馬会見で記者からこの点を問われた翁長雄志氏が、逆ギレして記者を罵倒する場面もあった。


2014年10月9日付ブログ記事


「沖縄の主権者必見「翁長雄志氏出馬表明会見」」


http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2014/10/post-004e.html


会見動画は


https://www.youtube.com/watch?v=aZEIXJRXFiY#t=421


4分45秒~6分45秒の部分。

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「辺野古に基地を造らせない」


の公約を実現するには、埋め立て承認をまず撤回し、その後、法的な瑕疵についての検証を進めて埋め立て承認を取り消しする必要がある。


その後、政府と裁判で争い、


「辺野古に基地を造らせない」


公約を実現する以外に方策はない。


知事選の過程で、この点を私は厳しく問い質し続けた。


その結果として、翁長氏も埋め立て承認の撤回および取り消しについて、具体的な言及を示す状況に追い込まれた。


翁長氏は、


「まずはこの知事選に勝ち、承認そのものを私たち県民の力で取り消す」(2014年9月24日付沖縄タイムス)


と述べ、


「法的な瑕疵がなくても、その後の新たな事象で撤回する。県民がノーという意思を強く示すことが、新たな事象になる」(10月21日政策発表記者会見=同22日付「しんぶん赤旗」)


と述べた。

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知事選で沖縄県民がノーという意思を強く示したのであるから、


「新たな事象」





まずは、埋め立て承認を「撤回」できたはずである。


そして、検証委員会に速やかな検証を求め、その検証結果を受けて、埋め立て承認を


「取り消す」


ことが、「辺野古に基地を造らせない」ための具体的行動になる。


報道によると、翁長氏は7月中にも提示される検証結果を踏まえて8月に埋め立て承認の撤回または取り消しに進むと見られているが、これまでの行動が「あまりにも遅い」ことは明白である。


7月4日の菅義偉官房長官との会食の前に、翁長氏は記者からの「埋め立て承認の取り消し、撤回への影響」についての質問に対して次のように答えている。


 「もともとスケジュールはない。第三者委員会の答申の内容を見た上で、(菅氏との)会談が引き続き回数を重ねていって意見交換をされていれば、(総合的に)判断しながらやる」(3日付沖縄タイムス)


「辺野古に基地を造る」ことを強引に推し進めている政府を向うに回して


「辺野古に基地を造らせない」


公約を実現するには、政府と全面的に対峙する以外に道はない。


路線を明確に定め、一刻の猶予もなくプロセスを前に進ませなければ、


「辺野古に基地を造らせない」


の公約を実現することは不可能である。


翁長氏の対応はあまりにも遅く、「辺野古に基地を造らせない」ことを求める人々の、翁長氏に対する要請もあまりにも「ゆるい」と感じられる。





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