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DATE: CATEGORY:阿修羅より


これまでISを攻撃してこなかったことが発覚した米国政府は環境破壊を防ぐた
めだと弁明して失笑

2015.11.30 櫻井ジャーナル

http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201511300000/

民主主義にしろ、人権にしろ、環境保護にしろ、本来の意味で使われるなら反対
する理由はない。ところが、ひとたび、こうした単語がアメリカの支配 層が口
にした途端に話は違ってくる。自分たちの意に沿わない体制を破壊する口実とし
て使われ、それによってもたらされるのは破壊と殺戮だ。民主主義 も人権も否
定 され、環境は破壊される。

現在、アメリカ政府は軍事介入の口実としてIS(ISIS、ISIL、ダーイッシュなど
とも表記)を利用、アル・カイダ系のアル・ヌスラ /AQIを「穏 健派」である
かのように宣伝している。ISが登場するまで、アル・カイダ系武装集団はアメリ
カ軍が中東/北アフリカへ軍事侵攻、気にくわない 体制を破壊 し、多くの人び
とを虐殺する口実に使ってきた「テロリスト」だが、そうしたことを忘れてし
まったようだ。

ISは資金源として盗掘石油を使っている。トルコへ運び、トルコからシリアへ軍
事物資などを運び込んでいる。ジャー ナリストのウィリアム・イングダールに
よると、密輸石油を扱っているのはレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領
の息子、ビラ ル・エルドアンが所有する海運会社、BMZ社。

燃料輸送車やパイプラインでレバノンのベイルートやトルコ南部のジェイハンへ
運び、そこにある秘密の埠頭から日本へ向かうタンカーで運んで いるという。
ジェイハンからタンカーでイスラエルへ輸送し、そこで偽造書類を受け取ってEU
で売りさばくという情報も伝わっている。こうした盗掘石油を 扱っていると言
われている会社のひとつがエクソン・モービルだ。ロシア軍は盗掘石油の精製施
設や燃料輸送車を空爆で破壊、こうした石油の流れを止めてしま い、エルドア
ン 家のビジネスは壊滅的な打撃を受けた。

ロシア軍は空爆が効果的だということを示し、アメリカ軍がISの兵站ラインや盗
掘石油の輸送を攻撃してこなかったことを口にする人が増えて きた。兵站ラ イ
ンを攻撃し、資金源を断つことは戦争の常識だろうが、それをアメリカは行わ
ず、アメリカを恐れてなのか、その点を口にしない人は多かった。

そうした蜜月時代は終わり、この点を質問されたCIAのマ イケル・モレル元副長
官は副次的被害のほか、環境破壊を防ぐためだと主張した。石油を炎上させるこ
とは環境に悪影響を及ぼすとい うのだが、その配慮によって、首を切られるな
ど多くの人びとが惨殺され、女性は拉致されて「慰安婦」になることを強要さ
れ、住宅やインフラが 破壊され、遺跡も破壊と略奪の対象になっている。

戦争による環境破壊が気になるなら、戦争など始めるべきではなかった。アメリ
カ軍は2001年にアフガニスタンを先制攻撃して以来、環境を 破壊しただけ でな
く、家婚式や病院を攻撃、一般人を虐殺してきた。その一方、盗掘石油を運ぶド
ライバーの「人権」を守るため、事前に逃げるよう警告するの ビラもまいて い
た。アメリカ支配層が気にする人権や環境はアル・カイダ系武装集団やISの戦闘
員を守ることに結びついているときだけだ。「テロリスト」の 黒幕がアメリ カ
支配層だとは言えないので、こうした失笑を買うような発言をするしかないのだ
ろう。哀れと言えば哀れだ。

石油関連の施設などを破壊した後、ロシア軍はトルコから武器を持ち込んでいる
輸送部隊を攻撃しているが、その前には各地の司令部や兵器保管所を破 壊して
大きなダメージを与えている。少なからぬアル・カイダ系武装集団やISの戦闘員
が殺され、生き残っても逃走している。そうした状況の中、シ リア政府軍やイ
ランからの援軍が要衝を奪還中だ。

こうした中、トルコ軍のF-16戦闘機がロシア軍のSu-24爆撃機を撃墜した。ロシ
アは事前に作戦内容をアメリカ側へ伝え、Su-24の 飛行経路を NATO仲間のトル
コも知っていたはずで、「国籍不明機」を撃墜したという弁明は信用されていな
い。実際はトルコ軍機がシリア領空を侵犯した ようだ。

この後、ロシア政府は迅速に動き、ミサイル巡洋艦のモスクワを海岸線の近くへ
移動させ、何らかの敵対的な行動が予想された場合は攻撃すると 警告しただけ
でなく、新たな軍艦を地中海へ増派、最新の防空システムS-400を配備、爆撃機
を護衛するための戦闘機も増強、対戦車ミサイル対策もかね、 最新のT- 90戦車
を送り込んだとも言われている。恐らく、こうした動きはNATOに対するメッセー
ジも含まれているだろう。

ところで、ISが広く知られるようになったのは、2014年1月にファルージャで
「イスラム首長国」の建国を宣言し、6月にモスルを制圧し てからだろ う。モ
スル制圧の際にはトヨタ製の真新しい小型トラック「ハイラックス」を連ねてパ
レードしているが、このパレードをアメリカ軍は攻撃しな かった。スパイ 衛
星、偵察機、通信傍受、地上の情報網などで動きはつかんでいたはずだが、反応
しなかったのだ。なお、その小型トラックはアメリカ国務省がシ リアの反政府
勢力へ提供した43台の一部だという。

2011年3月にシリアで戦闘が始まったころから反シリア政府軍はトルコを拠点と
し、アメリカ空軍インシルリク基地では、アメリカのCIA や特殊部隊、イギリス
やフランスの特殊部隊から派遣された教官が戦闘員を訓練、シリアへ反政府軍の
兵士として送り出してきた。

イスラエルでの報道によると、シリア国内にはイギリスとカタールの特殊部隊が
潜入、ウィキリークスが公表した民間情報会社ストラトフォーの電子 メールに
よると、アメリカ、イギリス、フランス、ヨルダン、トルコの特殊部隊が入って
いる可能性がある。すでにイ ギリスの特殊部隊SASの隊員120名以上がシリアへ
入り、ISの服装を身につけ、彼らの旗を掲げて活動しているとも報道された。

戦闘を継続するためには兵站が重要だが、物資を運び込む主要ルートはトルコか
らシリアへ延びている。ドイツのメディアDW は昨年11月、トルコからシリアへ
武器や戦闘員だけでなく、食糧や衣類などの物資がトラックで運び込まれている
事実を報じた。そ の大半の行き先はISだと信じられている。

その輸送を守っているのはトルコ軍。シリア政府軍がISの兵站ラインを攻撃しよ
うとした際、トルコ軍機に妨害されたとも伝えられている。例 えば、昨年3 月
23日にトルコ軍のF-16戦闘機がシリア軍のミグ23を撃墜している。トルコ政府は
シリア機の領空侵犯を主張していたが、シリア政府は反 政府軍をシリ ア領空で
爆撃中に撃墜されたとしていた。今回、同じことをロシア軍機に対しても行った
わけだ。

イランのテレビ局プレスTVの記者だったセレナ・シムもこうした人や物資の動き
を調べていたひとりで、トルコからシリアへISの戦闘員を運 び込むために
WFP(世界食糧計画)やNGO(非政府組織)のトラックが利用されている事実をつ
かみ、それを裏付ける映像を入手したと言われている。その シムは昨年 10月19
日に「交通事故」で死亡した。その前日、MIT(トルコの情報機関)から彼女を
スパイ扱いされ、脅されていたという。

遙か以前から指摘されていたアメリカ支配層やその仲間の犯罪的な行為をロシア
軍の登場を切っ掛けにして語る人が増えてきた。ネオコンは相手 を脅して屈服
させ、思い通りに事を運ぶことしたできないようで、脅しが機能しなくなった現
在、彼らに打つ手はあるのだろうか?





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