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西側メディアが避けてきたキエフ政権とネオナチとの関係を主題にした番組を
仏テレビが放送

2016.02.04 櫻井ジャーナル

http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201602040000/

支配層がメディアをプロパガンダ機関と位置づけるのは古今東西を問わない。ア
メリカの場合はカネの力で支配、表面的には「言論機関」であるかのよ うに
装ってきたのだが、最近は露骨に偽情報を流し、嘘が発覚しても平然としてい
る。西側の有力メディアは自分たちの宣伝力を過信しているのか、そ うしたこ
とをかまっていられないほど追い詰められているのか・・・

そうした状況がここにきて変化してきている。そうした変化を感じさせる一例が
フランスのテレビ局が放送したウクライナに関するドキュメンタリー。 クーデ
ターで誕生したキエフ政権とネオ・ナチ(ステファン・バンデラ派)との関係が
指摘されている。本ブログでは何度も書いたことだが、ネオコン は2014年2月22
日に合法的に選出されたビクトル・ヤヌコビッチを排除したが、その手先として
動いたのがネオ・ナチだ。

ウクライナを制圧するべきだと主張していた中心人物は、ジミー・カーター政権
で大統領補佐官を務め、アフガニスタンへソ連軍を誘い込んで戦争を始 める秘
密工作を考えたズビグネフ・ブレジンスキー。ポーランドのワルシャワでユダヤ
系貴族の子どもとして生まれたが、先祖はブジェジャヌイ(現在 はウクライナ
領)に住んでいたと言われている。ブレジンスキーは嫌ロシア派として知られて
いるが、その一因は彼の出自が関係しているのだろう。

ブレジンスキーの戦略はハルフォード・マッキンダーが1904年に公表した「ハー
トランド理論」の影響を強く受けている。この理論は世界を三つの 島として分
けて考える。つまり、第1にヨーロッパ、アジア、アフリカを「世界島」、第2に
イギリスや日本などを「沖合諸島」、そして第3に南北ア メリカやオーストラリ
アを「遠方諸島」と表現する。

マッキンダーによると、世界を支配するためには世界島を支配しなければなら
ず、そのためにはハートランドを支配しなければならず、そのためには東 ヨー
ロッパを支配しなければならない。ハートランドとは広大な領土、豊富な天然資
源、そして多くの人口を抱えるロシアであり、ブレジンスキーはロ シアを占領
するためにウクライナを支配する必要があると考えている。

そのハートランドを締め上げるため、マッキンダーは西ヨーロッパ、アラビア半
島、インド、東南アジア諸国、朝鮮半島をつなぐ「内部三日月帯」、そ の外側
に「外部三日月地帯」を想定した。日本は内部三日月帯の東端ということにな
る。周囲を海に囲まれた日本はイギリスが中国を侵略する拠点とし ても最適
だった。イギリスが日本の軍事力増強を支援、日英同盟を結んだ大きな理由はこ
こにあるだろう。

ロシア支配を目論むもうひとりの有名人が投機家のジョージ・ソロス。この人物
もユダヤ系で、生まれはハンガリーのブダペスト。ソ連が存在していた い当時
は東ヨーロッパを資本主義化するために工作していた。ソ連消滅後、ロシアは西
側の傀儡だったボリス・エリツィンが大統領として新自由主義経 済を導入、ク
レムリンの腐敗勢力と外部の一部が手を組んで国の資産を略奪、「オリガルヒ」
という富豪を生み出すと同時に庶民は貧困化していった。 そのエリツィンが
1999年12月に退陣、新たに登場したウラジミル・プーチンはロシアの再独立に成
功した。

ウクライナを支配する工作をアメリカ政府はソ連が消滅した1991年から開始、
2013年までに50億ドルをウクライナに投入したとアメリカのビ クトリア・ヌラ
ンド国務次官補は2013年12月13日に米国ウクライナ基金の大会で明らかにしてい
る。その際、彼女の背後には巨大石油企業シェ ブロンのマークが飾られていた。

そうした工作が始まって5年後、2004年11月にウクライナでは大統領選が実施さ
れ、アメリカ支配層にとって都合のヤヌコビッチが当選してし まった。そこで
西側支配層を後ろ盾とするビクトル・ユシチェンコが「オレンジ革命」を開始、
ヤヌコビッチを大統領の座から引きずり下ろすことに成 功した。このユシチェ
ンコ政権で2007年から10年にかけて首相を務めたユリア・ティモシェンコはソロ
スからアドバイスを受けていたと言われて いる。
ユシチェンコはエリツィンと同じように新自由主義経済を導入、ロシアと同じよ
うにオリガルヒを生み出し、庶民は貧困化した。そこで2010年の大 統領選挙で
はヤヌコビッチがティモシェンコを破って当選した。この政権を倒したのが2014
年2月のクーデターである。

クーデター前に議員だったオレグ・ツァロフによると、ウクライナを内戦状態に
するプロジェクトはジェオフリー・パイアット米大使を中心に始められ たが、
その背後にいたのがヌランド国務次官補。ネオコン/シオニストの大物、ロバー
ト・ケーガンの妻だ。

ヌランド次官補は「ヤヌコビッチ後」の閣僚人事についてパイアット大使と電話
で話し合っている。その音声が2月4日にYouTubeへアップロー ドされた。その中
で高く評価したいた人物がアルセニー・ヤツェニュク。クーデター後、首相を務
めている。その段階でヌランドは暴力的に政権を奪取 するつもりで、話し合い
で解決しようとしていたEUが気に入らなかった。そこで「EUなんかくそくらえ
(F*ck the EU)」と口にしたわけである。

クーデターへの反応が早かったクリミアの住民は武装勢力の侵入を阻止、自立へ
の道を歩き始めるが、2014年5月2日にはオデッサで住民がクーデ ター派に虐殺
され、5月9日にはキエフ軍の戦車がドネツク州マリウポリ市に突入、民族浄化作
戦が始まって戦闘になった。(こうした戦闘の実態は本 ブログで何度も書いて
きたので、今回は割愛する。)

ウクライナのクーデターに反発する人は軍や治安機関の内部にもいて、ドネツク
を含むドンバスの義勇軍へ合流したと言われている。そうしたことも あってド
ンバスではキエフ軍が劣勢になるのだが、それを認めたくない西側の政府やメ
ディアは根拠を示すことなく「ロシア軍の侵略」を宣伝してい た。今回、フラ
ンスで放送されたドキュメンタリーはこうした西側メディアの嘘を明らかにする
ことにもなった。報道の自由のない西側を民主主義体制 だと言うことはできな
い。そうした中で「日本メディアの異常」は起こっている。







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